最近風邪を引きやすくなった、以前なら数日で治っていた風邪が長引く・・・歳を重ねるとちょっとした体調不良を感じることが増えますね。
日常生活で感じるこのような体の変化が、加齢に伴う免疫力の低下によって引き起こされている可能性があることを、ご存知でしたでしょうか?
生活習慣と食生活の改善、ストレスケアによって、ちょっとした体調不良だけではなく、命に関わる重大な疾患の発症リスクを高める免疫力の低下を防ぎ、健康を維持できるのです。
そこで今回は、免疫力低下の原因と、免疫力アップに有効な対策についてお伝えします。
加齢による免疫力低下の2つの原因
免疫力は20歳代をピークに低下し始め、40歳代でピーク時の50%まで低下してしまいます。
特に50歳代以降になると生活習慣病のリスクも高まり、免疫力低下による健康面への影響が出やすくなってきます。
そこで、加齢によって体の中で起こる変化と、免疫力低下との関係についてお伝えします。
このように、加齢による免疫細胞の生産能力の低下や、ウイルスや細菌など外敵に対する免疫細胞の反応力の衰えが、免疫力低下に大きく関係しています。
臓器や細胞の衰えは避けられないものですが、これからお伝えする加齢以外の免疫力低下の原因を参考に、免疫力の低下を防ぎましょう。
ストレスが免疫力を低下させる2つの理由
加齢と並び、免疫力低下の2大原因の一つと言われているのが、ストレスです。
20歳代から30歳代の若い方でも、過度のストレスで免疫力が低下し、体調を崩しやすくなっている方が増えています。
一方、加齢によって免疫が低下した状態の50歳代の方では、若い方よりもストレスの影響を受けやすくなっているため、特に注意が必要です。
自律神経の乱れによる免疫バランスの悪化
強いストレスを感じると、自律神経が乱れます。
免疫機能で重要な働きをするリンパ球は、自律神経によってコントロールされています。
そのため、自律神経の乱れはリンパ球の機能まで低下させ、免疫全体に影響を及ぼします。
ストレスホルモンによる免疫機能の抑制
ストレスを感じると、ストレスに対処するため、体内ではストレスホルモンが分泌されます。
この時分泌されるストレスホルモンの一種・コルチゾールには、免疫機能を抑制する働きがあります。
ストレスが慢性化するとコルチゾールの分泌が続き、免疫力が低下します。
ストレスは主に2つのルートで、免疫機能に影響を与え、免疫バランスの乱れと低下を招きます。
ストレスが免疫力低下の大きな要因であることを意識して、日頃からストレスケアを行い、ストレスを溜めないようにしましょう。
免疫力を低下させる4つの生活習慣
中高年になると、体を動かすのが面倒になって日中の活動量が落ち、その結果寝つきが悪くなる方も増えてきます。
さらに、女性の場合は、女性ホルモンの分泌量の減少に伴い、更年期障害など心身に様々な変化が現れ、生活に支障が出ることもありますよね。
そして、このような心身の変化や生活習慣の乱れは、免疫力を低下させてしまう可能性があるのです。
そこで、免疫力低下の原因となる生活習慣についてお伝えします。
食べ過ぎや飲酒、喫煙の習慣は内蔵に負担をかけ、血流を悪化させ、免疫力を低下させます。
また、睡眠中は免疫細胞の働きが活発になりますので、良質な睡眠は免疫力アップには欠かせません。
免疫力低下の一因である自律神経を整えるためにも、十分な睡眠を取り、適度に運動しましょう。
免疫力を低下させる3つの食生活
何だか食が細くなってきた、子供たちが独立してから食事を作る楽しみがなくなった、、、こんな理由で、食事を簡単に、適当に済ませてはいませんか?
実は、食生活も免疫力の低下と関係しているのです。
簡単に食事を済ませたい時に重宝する加工食品やインスタント食品、ファストフードなどに添加されている食品添加物の中には、長期的な摂取によるリスクを指摘されているものもあります。
そのため、加工食品を購入する際には、食品の表示を見て、どのような添加物が使用されているかを確認してくださいね。
また、体の機能維持に欠かせないタンパク質やビタミン、ミネラルの不足、脂質の摂り過ぎは免疫力を低下させます。
つまり、免疫力の低下を防ぐためには、炭水化物とタンパク質、脂質、ビタミンやミネラル、さらに食物繊維をバランス良く摂取することが大切です。
食事の支度が億劫という方は、ご飯に野菜や海藻、キノコなどが入った具沢山の味噌汁を添えるだけでも、栄養バランスを整えることができますよ。
加齢に伴って代謝も落ちてきますから、食べ過ぎを自覚している方は腹八分目にすること、歳のせいか食欲がわかないという方は、栄養不足にならないように必要最低限の栄養素は摂取することを心がけましょう。
意外?薬が免疫力を低下させる
年齢を重ねると、持病や軽い体調不良などで、日常的に薬を服用している方も増えてきますね。
どんな薬にも副作用があることは知られていますが、実は、薬の常用が免疫力を低下させてしまう可能性があります。
例えば、風邪を引いた時の発熱は、免疫機能を高めウイルスを体外に追い出すための反応ですから、解熱剤を服用し熱を下げてしまうと、免疫の働きが抑えられ完治が遅れてしまいます。
また、頭痛薬は血流を抑えて痛みを軽減させるものですから、服用で血流が悪化し体温が低下して、免疫力の低下を招く恐れがあるのです。
このように、薬にはつらい症状が軽減される効果がある一方で、本来備わっている免疫力を低下させるリスクもあります。
処方薬は医師の指示通りにしっかり服用することは大切ですが、服用に不安がある場合は、遠慮せずに医師や薬剤師に相談してみましょう。
まとめ
免疫力は、加齢による免疫細胞の衰えや生産能力の低下だけではなく、ストレスや生活習慣、職生活の乱れなど様々な要因で低下してしまう恐れがあります。
年齢を重ねると、これら免疫力低下の要因からの影響を受けやすくなりますから、若い頃よりも日常生活で気をつけるべきことが増えてきます。
今回お伝えした免疫力を高める生活習慣を積極的に実践して、免疫力の低下を抑え、元気に毎日を過ごしましょう。
感謝をこめて。
記事のポイントまとめ
・自律神経の乱れとストレスホルモンが免疫力バランスを悪化させる
・睡眠不足や運動不足などの生活習慣の乱れが免疫力を低下させる
・食べ過ぎも栄養不足も免疫力を低下させる可能性がある
・薬の常用で免疫力低下のリスクがある
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