手足がむくみやすい、肌がよく荒れるようになった、また風邪を引きやすくなった、そういった体の不調が重なると、加齢のせいかもと考えてしまいますね。
実はこういった体の不調は、体の中にたまる毒素が深く関係しているということをご存じでしょうか?
毒素とは、体の中でできる様々な老廃物だけでなく、外部から体に取り込まれてしまう物も含まれます。
その一つが、食品に含まれる食品添加物です。
食品を製造する過程、また保存することを目的に、保存料は様々な物が使用されています。
食品添加物の安全性については、厚生労働省が調査をおこなっていますが、日本で使われる添加物は世界でも最も多く、その安全性についても疑問が残ります。
食品添加物は、脂溶性で体内に溜まりやすく、血液の循環を低下させるなどして、体の不調の原因となります。
体の中には毒素を排出する機能がありますが、その機能で処理できない量の食品添加物は、体の中に溜まってしまいます。
これらの毒素を排出する機能、デトックスを促進するために、毎日の生活を見直す必要があります。
そこで今回は、体に影響を及ぼす危険な食品添加物と共に、毒素をデトックスするための方法についてお伝えします。
添加物と毒素の影響で起こる体のダメージとデトックスの方法
食物添加物と毒素の関係
毒素には体内で溜まっていく毒素と、外から摂取することで体内に溜まっていく毒素とがあります。
食べ物に使われ、口から摂取する食品添加物には、2種類あります。
2つの食品添加物
合成添加物
人工的に作られた物で、化学化合物などが原料となっている物です。
天然添加物
動物や植物など天然由来の原料を使った物ですが、食用ではない物が使用されていることもあります。
これらの食品添加物には、様々な用途があります。
食品添加物の3つの使用目的
食品の製造過程で必要となる
豆腐のにがりや、パンやクッキーなどの焼き菓子に使用されるベーキングパウダーなどがあります。
品質を保持する
食中毒の原因となる菌の繁殖を防ぐ物や、食べ物の保存性を高めるために変色や品質変化をしないようにする物で、保存料や防かび剤、酸化防止剤などがあります。
食品に追加することで、色味を良くする
色や匂い、味などを追加する物で、甘味料や着色料、発色剤などがあります。
これらの目的に加え、最近では栄養分を強化させるためにビタミン剤やミネラル類といった栄養強化剤も多く使われるようになっています。
食品添加物は、食品表示が定められていますが、少量の場合は明記されません。
食品に添加する食品添加物の量は、1日に摂取しても体に毒のない量、無毒性量の100分の1と厚生労働省が定めています。
無毒性量とは、その量を毎日摂取しても、一生健康被害がないとされる添加物の最大量です。
ここから摂取許容量が定められていますが、1日に問題ない量だとしても複数の食品を毎日食べ続けていれば、体にいいとは言い切れません。
加工食品を含め、私たちが口にする食品全般には食品添加物が入っている可能性を踏まえた上で、食品添加物の影響を理解していきましょう。
毒素が体に与える影響とは?
私たちの体には、毒素を排除する機能がありますが、加齢や疲労、ストレスなどの原因からその機能が低下すると、以下のような体のサインが出るようになります。
毒素がたまると起きる8つのこと
・1日眠くて日常生活に支障がある
・疲れやすい
・体重が増える
・便秘が続いている
・吹き出物が出る
・体がほてる
・頭痛がする
・口が臭い、おならが臭い
これらのサインは、体に毒素がたまっていて、早くデトックスしないといけないという体からの救援信号でもあります。
このサインを無視し続けると、毒素が体の機能を低下させ、がんや生活習慣病のリスクを高めてしまいます。
体がデトックスできないほどの毒素をためないためにも、危険性の高い食品添加物とその影響について、きちんと知っておきましょう。
主な食品添加物とその影響
食品添加物は、古来から食品を保存することを目的に使用されてきました。
それらの食品添加物が、科学的に合成されることが増え、体に及ぼす影響がはっきりとしなかったことから、いくつかの健康被害が報告されました。
そのことから、様々な実験が行われ、現在の食品添加物の表示と摂取量の規定が定められることになりました。
そうはいっても、成長過程にある子供は食品添加物の影響を受けやすく、さらに味覚が決まる3歳までにこれらの食品添加物を含む食品を食べることで、その味の物を好んで食べるようになってしまいます。
摂取することで、影響がある食品添加物は以下の物があります。
酸化防止剤2種類
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
エンジンオイルといった工業用に使用される油脂に使われる酸化防止剤が食用に使われています。
BHT(ブチルヒドロキシトルエン)
カップ麺のカップなどのプラスチック製品、石油製品に使われる安定剤です。
この2つには発ガン性の可能性があるとされ、イギリスでは子供が食べる食品での添加はしないよう指導が行われています。
甘味料4種類
甘味料には天然の甘味料や自然から精製される甘味料の他、これらを人工的に合成した合成甘味料、食品に存在しない甘みを人工的に合成した合成甘味料があります。
アステルパーム
L-フェニルアラニン化合物と食品表示され、砂糖の100倍から200倍の甘みがあります。低カロリーであることからカロリーオフの食品などに含まれていますが、発がん性の危険性や記憶障害が起きることが指摘されています。
サッカリン
サッカリン自体はチューンガムにのみ使用されていますが、水に溶けるようにしたサッカリンナトリウムはお菓子やアイスクリームなどに使用されています。発がん性があるとして一度使用禁止になりましたが、実験で問題がなかったとして、再認可された甘味料です。
スクラロース
砂糖の600倍の甘さがあり、お菓子や清涼飲料水などの他、乳飲料や酒類にも使用されています。摂取すると血糖値が急激に上がり、糖尿病のリスクが高まることがアメリカの実験で明らかになっていますが、日本ではまだ比較的新しく登録された甘味料であり、規制の対象にはなっていません。
キシリトール
天然に存在する甘味料を、人工的に作った物です。ガムに多く使われていますが、アレルギー発症の報告があることから、アレルギーの原因となる可能性がある添加物であるといえます。
これらの甘味料は100%安全とも、また危険とも言い切れないのが現状です。
着色料2種類
タール系色素
石油から作られる合成着色料で、食品だけでなく薬や化粧品にも使用されています。この中でも黄色4号は、じんましんや目の充血、鼻づまりなどのアレルギー反応が起きる可能性があります。大量の摂取で感情の起伏が激しくなるため、キレやすい子供は、タール系色素の摂取が多いことが原因とされています。
カラメル色素
茶色の色素を持ち、お菓子だけでなく幅広い食品や調味料に使用されています。人工的に作られた物には、発がん性の危険性があるとされています。糖類に加えられたアンモニウム化合物には毒性があり、染色体異常や免疫機能の低下、発がん性などが指摘されています。
保存料2種類
安息香酸ナトリウム
食品の腐敗を防ぐ他、カビなどの菌の繁殖を抑えるため、幅広く使用されています。毒性が高い食品添加物ですが、ビタミンCと反応して、発ガン性物質のベンゼンになります。清涼飲料水や健康ドリンクに多く使用されています。
ソルビン酸
細菌やカビの発生、増殖を抑え、腐敗防止のために使用されます。肉や魚の加工品の他、漬物やお菓子、ジャムなどにも使用されています。単品での毒性もありますが、他の食品添加物との摂取により、発がん性があるとされています。
漂白剤2種類
亜硫酸ナトリウム
ワインやドライフルーツに使用されています。また漂白剤として、栗やレンコン、えびなどにも使用されています。胃腸の弱い人が口にすると、胃痛が起きることがあります。
過酸化水素
数の子の漂白に使われ、効果が強いため、その殺菌力から掃除などにも使われます。発がん性の疑いがあり、一度は禁止されたのですが、数の子は別の添加剤を使うことができないため、使用が許可されています。加工の過程で食品には残存しないとされています。ただし殺菌に使われる場合も、高濃度の使用は毒性が高まるため禁止されています。
発色剤1種類
亜硝酸ナトリウム
使用すると、色素が安定するため、時間経過で色が変化してしまう食品に利用されています。同時にボツリヌス菌による中毒を防ぐ働きもあります。ただしがんを発症する原因とも考えられています。
さらに天然の食品でも、毒素となる物もあります。
それが植物性の油を加工する際に発生するトランス脂肪酸で、アメリカでは2018年以降は原則禁止と決定されました。
パン類やお菓子、ファーストフードなどで使用されており、活性酸素の大量発生を引き起こすことから、がんや動脈硬化、アレルギー、またうつ病など精神疾患の原因になるとされていますが、日本ではまだ規制されていません。
さらに食品添加物は指定添加物だけでも454品目あり、食品や加工食品全般に使われているため、表記を全部チェックするのは大変です。
買い物の際、食の安全面からも特に注意すべき食品例をお伝えします。
注意したい3つの食品類
ハムやウインナーなど加工肉や加工品
上記で挙げた保存料や発色剤に加え、本来のデンプンより長く保存が可能な加工デンプンや、肉同士の結着を強めて食感を良くするリン酸、うま味成分のグルミタン酸ナトリウムなど多量の食品添加物が使用されています。
清涼飲料水
使用されている合成甘味料には、免疫力の低下や肝機能の低下といった健康被害だけでなく、子供の場合は成長に影響があるとされています。
お菓子
着色料が多く使われ、発がん性の可能性だけでなく、脳にも影響があるとされています。またトランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニングも使用されています。
妊婦の方や、子供にはこれらの食品はなるべく食べさせないようにしましょう。
食物添加物と毒素をデトックスする方法
気をつけていても、食品添加物は摂取してしまいますので、摂取する量を減らすことに加え、デトックスすることも必要です。
すぐできる4つのデトックス方法
水分をしっかり取る
毒素は尿や汗で排出されますので、これらの機能を促進するために水分補給が必要です。基本的には水にし、砂糖や甘味料が使われたジュースは飲まないようにしましょう。
腸内環境を整える
腸内には免疫細胞や善玉菌がおり、毒素を排出する働きをしています。これらの免疫細胞や善玉菌を増やすために、ヨーグルトなどの発酵食品を食べることが効果的です。ただしヨーグルトにも甘味料が使用されている物がありますが、甘味料はかえって腸内環境を悪化させますので入ってない物を選びましょう。
運動をする
運動をすることで血行が促進され、体温が上がるため発汗が促されます。激しい運動ではなく、汗ばむ程度の有酸素運動を短時間でも毎日行うようにしましょう。
唾液の分泌を活性化させる
唾液には殺菌作用がありますので、毎日の食事でしっかり噛むだけでも毒素を排出することにつながります。
さらに老廃物を溜め込まないよう、リンパ腺マッサージで代謝を活性化するなど、体をリラックスさせて体の循環を向上させるようにしましょう。
毒素を無害化するために食べるべき食材
食事で取ってしまった添加物を、食品でデトックスする方法もあります。
デトックスに効果のある5つの食べ物
玄米
玄米には食物繊維が豊富で、さらに体内の毒素を排出してくれるフィチンも含んでいます。主食を白米から玄米に変えるだけでデトックスになります。
キャベツ
抗酸化物質を多く含んでいるため、体内にたまった毒素を排出する手助けをしてくれます。
リンゴ
食物繊維が豊富で、過酸化物質のフロリジンが肝臓の働きを助けるため、毒素の排出につながります。
柑橘類
抗酸化作用のあるビタミンCが豊富なだけでなく、水分も多いので、デトックスに大きく働きかけます。
オメガ3オイル
腸壁をなめらかにし、便の排出をスムーズにしてくれる効果があります。
この他、消化不良を改善する生姜や、解毒作用のあるガーリックを調理に使用するのも効果的なので、食事で上手に体の中をきれいにするようにしましょう。
まとめ
食品添加物は数多くありますが、安全性が保証されているとはいっても、それが100%安全だという保証がないのが現実です。
ただし食中毒の予防や、保存性の向上など、私たちの生活においては必要でもあるため、摂取する量に注意する、また食べ過ぎないことが必要です。
安全な物であっても、過剰な摂取は毒にもなりかねません。
また合わせて、体に元々備わっているデトックスの機能を促進させることも、毒素を体にためないことになります。
生活習慣や食生活を見直し、食品添加物と上手に付き合っていきましょう。
感謝をこめて。
記事のポイントまとめ
・毒素が体内にたまると疲れやすくなり免疫力も下がる
・食物添加物には天然に存在する物と人工的に作られた物がある
・天然に存在する物でも毒素があるため摂取のしすぎはしないことが必要
・毒素を出すためには運動や水分補給などで体内の排出機能を促進する
・デトックスする食品を食事に取り入れることも必要