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老化や病気を引き起こす酸化を撃退する抗酸化作用のある食べ物5選

投稿日:2018年11月8日 更新日:

最近鏡を見る度に、増える白髪やしわに思わずため息をついてしまった、他の人の顔が気になるということが増えていませんか。

体に表れる様々な老化のサインは、実は加齢だけではなく、体の酸化が原因で起きているということをご存じでしょうか?

この酸化を防ぐことができれば、体の老化を遅らせることができるだけでなく、生活習慣病やがんの予防にもつながるのです。

酸化を防ぐためには、酸化の原因となる活性酸素を減らす効果のある、抗酸化作用のある食品を日々の食事に取り入れていかなければなりません。

そこで今回は、抗酸化作用のある食品と共に、効率的に抗酸化作用を取り入れるポイントをお伝えします。

活性酸素と抗酸化作用の関係とは?

活性酸素とは、酸化させる力を持つ物質のことです。

体内ではいくつかの活性酸素が発生し、4つの種類に分けられます。

体内で発生する4つの活性酸素種

・スーパーオキシド
・ヒドロオキシラジカル
・過酸化水素
・一重項酸素

体の中で最も多く存在する活性酸素は、スーパーオキシドです。

スーパーオキシドはそれほど酸性は強くないのですが、ヒドロオキシラジカルと一重項酸素は、細胞膜を酸化させて過酸化脂質にし、多くの脂質が連鎖反応で酸化されてしまいます。

過酸化水素は酸化力はあまりないものの、寿命が長く、滞在している間にヒドロオキシラジカルに変化してしまいます。

そのため、活性酸素が発生したらすぐに無害化することが必要なのです。

活性酸素種はフリーラジカルとも呼ばれますが、フリーラジカルとは元々持っている電子が対になっておらず、不安定なため他の分子から電子を奪おうとする分子という意味であり、活性酸素以外にも存在します。

ただしフリーラジカルという時に、活性酸素種が挙げられることが多いことから、この2つが同じものとして挙げられることが多くなっています。

活性酸素は悪者のように言われがちですが、自身の働きがあります。

活性酸素の3つの働き

・免疫機能の一つとして働き、体内に侵入した菌を殺菌する
・エネルギー製造で発生した水素に反応して水として排出される
・酵素の働きを促進する

呼吸で酸素を取り入れる限り、活性酸素は発生しますし、また体の中でエネルギーを生成するシステム上、活性酸素は必ず発生します。

ただし活性酸素が体にある程度必要なものとはいえ、増えすぎると今度はその強い酸性が体に様々な影響を与えます。

そのために日々の食事で抗酸化作用のある食べ物を食べ、体の酸化を抑えることが必要となるのです。

体の酸化を防ぐためにも、酸化を防ぐ生活と、抗酸化作用のある食事を意識するようにしましょう。

活性酸素が増える5つの原因

活性酸素は人が生きている限りは発生するものですが、実は人の体には活性酸素を増やしすぎないためのシステムがあります。

活性酸素に対する体の3つの防御システム

還元酵素の働き

発生した活性酸素を無害な物質に還元する、還元酵素であるカタラーゼやベルオキシダーゼ、スーパーオキシドジスムターゼが働きます。

活性酸素を補足して攻撃する

ビタミンCやビタミンEや尿酸など、体内の生体物質として存在し、抗酸化作用のある抗酸化物で、活性酸素を捕らえ、攻撃します。

これらの抗酸化作用によって、活性酸素を排除し、抗酸化物を体内に増やす働きもあります。抗酸化物には水溶性と脂溶性のものとがあり、お互いに作用しながら働いています。

修復し再生する働き

活性酸素によって傷つけられた細胞を修復、再生する働きのある、ホスホリパーゼやプロテアーゼ、必須脂肪酸などが修復材として働きます。

さらにこれらの活性酸素に対して適応する機能も体には備わっており、ある程度の酸化ストレスは、逆に刺激となって防御機能を促進させます。

ただしこれらのシステムは、あくまでも体内での活性酸素や、外部からもたらされる刺激に対抗するもので、それ以上の酸化ストレスには対応しきれません。

酸化ストレスが高まる9つの原因

・紫外線
・排気ガスなどによる大気汚染など環境によるもの
・残留農薬
・ダイオキシン
・ストレス
・不規則な生活
・偏った食事
・喫煙、飲酒
・激しい運動

さらに食べ物に蓄積された環境ホルモンや金属などは、水や酸素に反応性があるため酸化しやすく、食品添加物といった化合物なども体に酸化ストレスを与えます。

環境の原因は取り除けませんが、酸化を防ぐために食事や生活習慣を改めることで、予防していきましょう。

活性酸素が増えると何が起きる?

活性酸素が増えると、細胞が攻撃され、細胞の働きが低下するなどして、体に様々な影響を与えます。

肌への影響

紫外線で肌に活性酸素が増えると、肌のハリに必要なコラーゲンが破壊されてしわができる原因になります。

さらに活性酸素に対抗するために肌がメラニン色素を発生させるため、シミやソバカスができやすい環境になります。

目への影響

紫外線によって目に活性酸素が増えると、シミができるだけでなく白内障になりやすくなります。

目は活性酸素が増えやすく、抑えるために酵素やビタミンCが水晶体に多く含まれていますが、加齢によって酵素が減ることも病気になる原因の一つです。

肝機能の低下

肝臓は他の器官に比べ、活動が活発な分、活性酸素が増えやすい環境にあります。

そのため飲酒などで負担が増加すると肝機能の老化が進み、疲れやすくなります。

生活習慣病を引き起こす

血液中の悪玉コレステロールが持つ脂質が、活性酸素と結びついて、血管内に付着することで血管が狭くなり、動脈硬化の原因となります。

血管の場所によっては、脳梗塞や心筋梗塞といった疾患にもつながります。

認知症

認知症には脳梗塞などが原因で起きる脳血管性認知症と、脳の萎縮によるアルツハイマー型認知症がありますが、アルツハイマー型認知症にも活性酸素が影響している可能性があるとして、研究が進められています。

また活性酸素によって攻撃された細胞が、変異してがん細胞となることから、活性酸素はがんの原因にもなります。

これは40代以降、酸化に対する防御システムの機能が低下し、活性酸素が増えることも原因です。

加齢によって減ってしまう活性酸素に対抗する酵素を取り入れ、活性させるためにも、40代以降は特に意識して活性酸素に対抗する食品を摂取していきましょう。

抗酸化作用のある3つの栄養素と含まれる食品

抗酸化作用の効果の強い栄養素としては、以下のものが挙げられます。

抗酸化作用のある3つの栄養素

ビタミン類

ビタミン類の中でも、ビタミンA、C、E(ビタミンエース)の3つのビタミンが抗酸化作用の強いビタミンです。野菜や果物に多く含まれます。

カロテノイド

カロテノイドは動植物の生体が持つ天然の色素成分のことで、600種類以上あるとされています。主なものにルテインやリコピン、βカロテン、アスタキサンチンなどがあります。

ポリフェノール

光合成によって作られる植物性の色素や苦みの成分です。主なものに、アントシアニンやタンニン、カテキンがあります。

これらの栄養素を含む、食品や飲み物には以下のものがあります。

抗酸化作用の強い10個の食べ物

トマト

リコピンを多く含むトマトは、ビタミンCや食物繊維も豊富ですが、生の状態よりも加工されたものや加熱した料理での吸収率の方が高くなっています。これは加工用のトマトの方が自然に近い状態で栽培され、完熟した状態で収穫されることによります。

バナナ

βカロテン、ビタミンA、C、E、さらにポリフェノールも含んでおり、野菜や果物の中でも最も抗酸化作用が強い食品です。

アボガド

バナナと並び、栄養が豊富なアボガドには、ビタミンA、C、E、ルチン、カロテノイドが含まれています。

緑黄色野菜

人参やピーマンなど、色の濃い野菜にはβカロテンが含まれています。油と一緒に調理に使うことで体に吸収される量が増えます。

大豆、大豆加工品

大豆にはサポニンやイソフラボンが豊富に含まれ、どちらも抗酸化作用があります。大豆を加工した味噌や納豆には、さらに高い抗酸化力があるという研究発表もあることから、取り入れていきたい食品です。

ナッツ類

ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類には、ビタミンEが豊富です。特にオメガ3脂肪酸を含むクルミや、不飽和脂肪酸のオレイン酸を含むカシューナッツなど、代謝を改善する働きを持つものもあります。

ベリー類

イチゴやブルーベリーには、アントシアニンやケルセチンといったポリフェノールが豊富です。さらにイチゴにはビタミンCも豊富です。

リンゴ、みかん

リンゴとみかんには、ビタミンCやペクチンが豊富に含まれます。リンゴには独自の栄養素であるリンゴポリフェノールが豊富で、抗酸化作用だけでなくコレステロールを減らす働きなど、様々な働きが注目されています。

緑茶、ルイボスティー

ビタミン類やカテキンを多く含む緑茶は、抗酸化作用の高いフラボノイドも豊富です。ただしカフェインを含みますので、ノンカフェインの飲み物なら、植物由来の酵素であるSDO酵素を含むルイボスティーがおすすめです。

ごま

ゴマリグナンという脂溶性の抗酸化物質を含んでいるため、脂質の酸化を防ぐ働きがあります。ビタミンEと一緒に食べることで、ビタミンEの働きをコントロールし、その効果を高めることができます。

この他チョコレートの原料となるカカオに含まれるカカオポリフェノールや、赤ワインに含まれる豊富なポリフェノールも抗酸化作用があります。

これらの栄養を含むサプリメントでの摂取など、栄養補助食品で取り入れる方法もありますが、栄養バランスを考え、できるだけ食事で取り入れるようにしましょう。

抗酸化作用を促進するため控えたい食べ物は?

酸化を防ぐためにも、抗酸化力のある食品を取り入れることも大切ですが、体を酸化させる原因となる食品にも注意しましょう。

食品添加物

食品添加物は食品の保存や食中毒の防止などに使われ、栄養学の面でも食品衛生法の一つに含まれており、研究がおこなわれています。

ただし医薬品とは違い、病気を治すことが目的ではないため、臨床試験は動物のみとなっています。

人での試験がおこなわれないため、体への影響が明らかになっていません。

ビタミンCと同じ効果があるとされるアスコルビン酸は広く使われていますが、加工されたものであるため、過剰摂取でかえって体に悪影響を与える可能性もあります。

脂質の多い食品

活性酸素と結びつきやすい脂質の摂取を控えることも必要です。

さらに悪玉コレステロールを増やすトランス脂肪酸を含むマーガリンを使用した食品の食べ過ぎにも注意しましょう。

体を酸化させてしまうのは、毎日の食習慣が大きく影響します。

忙しいからといって、ファストフードや加工品を多く使った食事ばかりを摂っていると、体の酸化が進み、疲れがなかなか取れないだけでなく、髪の毛や皮膚にも老化のサインが増えていきます。

特に栄養ドリンクには抗酸化作用のあるビタミン類は含まれていませんので、食事で抗酸化作用のある食品を取り入れるようにしましょう。

まとめ

体に発生する活性酸素は、人間が生命活動をする以上は発生する物質ですが、体内での酸化を防止するシステムの働きが低下する40代以降、普段の生活習慣の見直しに加え、食生活を改善しなければ悪化してしまいます。

しわやシミ、白髪など見た目の老化だけでなく、生活習慣病やがん、認知症などの原因ともなる体の酸化を防止するためには、抗酸化力の強い食品を毎日取り入れることが必要です。

偏った食事を見直し、体の酸化を内面から改善していきましょう。
感謝をこめて。

記事のポイントまとめ

・活性酸素にはスーパーオキシドとヒドロオキシラジカルと過酸化水素と一重項酸素の4つがある
・体には活性酸素を無害化し除去するシステムがあるが40代以降その機能が低下する
・酸化によって肌や目だけでなく肝機能の低下や生活習慣病や認知症などが引き起こされる
・抗酸化力の強い栄養素はビタミン類とカロテノイドとポリフェノール
・抗酸化力の強い栄養を含む食品は野菜や果物に加えごまやナッツ類や大豆製品
・抗酸化作用を生かすためにも食品添加物や脂質の多い食事を控えることが必要
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